BARで利益率の高いメニューとは?|利益を最大化する商品戦略

「人気メニューなのに、なぜか利益が薄い」

原価計算をせずに感覚でメニューを作ると、こうしたズレが起こります。

BARの利益は「何を」「どれだけ」売るかで大きく変わります。
この記事では、利益率の高いメニューの傾向と、
それをメニュー構成に活かす考え方を解説します。

利益率を左右する原価構造

原価率(%) = 原材料費 ÷ 販売価格 × 100

利益率の高いメニューとは、この原価率が低く、なおかつ一定の需要があるメニューのことです。原価率だけでなく「どれだけ注文されるか」も含めて考える必要があります。

利益率が高くなりやすいメニューの傾向

傾向具体例
材料費の安いベースを使うハイボール、ジンソーダなど、スピリッツ+割材のシンプル構成
使用量が少なくて済むショット系、ストレート提供の少量メニュー
仕込みの手間が少ない自家製シロップ・果実酒など、まとめて仕込める仕込み系メニュー
割材が安価炭酸水・ソーダなど、原価の低い割材を使うカクテル
ハイボールは「定番かつ高利益率」の代表格

ウイスキーの原価に対し、炭酸で割ることで
1本のボトルから多くの杯数を提供できるため、
原価率を大きく抑えられるメニューの代表例です。

具体的な原価率シミュレーション

メニュー例想定原価率の目安
ハイボール(ウイスキー30ml+ソーダ)15〜20%程度
ジン&トニック18〜25%程度
ストレートのプレミアムスピリッツ(1杯30ml)20〜30%程度
フレッシュフルーツを使ったカクテル30〜40%程度
ワイン(グラス提供)25〜35%程度
※上記は一般的な目安であり、仕入れ価格・提供量・価格設定によって変動します

自店の実際の仕入れ値・提供量で必ず個別に計算してください。
「業界の目安」をそのまま鵜呑みにせず、
自店のレシピに基づいた原価計算を習慣化することが重要です。

利益率の高いメニューを主役にする設計

  • メニューの一番目立つ位置に、利益率の高い定番メニューを配置する
  • 「本日のおすすめ」で、利益率の高いメニューを自然に推せる仕組みを作る
  • スタッフが自信を持って勧められるよう、メニューの魅力・背景を共有しておく
  • ハイボール・ジンソーダなど定番メニューのクオリティを上げ、看板商品化する
「儲かるメニューを売りつける」ではなく「魅力的に見せる」

利益率だけを理由に勧めると、押し売り感が出て逆効果になります。
そのメニューの美味しさ・魅力を伝えた結果として
選ばれる状態を作ることが理想です。

利益率だけで判断してはいけない理由

⚠️ 注意すべき視点

  • 原価率が低くても、注文数が少なければ利益への貢献度は小さい
  • プレミアムメニュー(原価率が高め)は、客単価アップや話題性に貢献する
  • 原価率を下げすぎると、味・量への満足度が下がりリピートを損なうリスクがある
「原価率」と「利益額」は別物

原価率30%で1,000円のメニューより、
原価率40%でも2,000円のメニューの方が、
1杯あたりの利益額が大きいケースは珍しくありません。
率だけでなく、実際の利益額で判断する視点も持ってください。

メニュー全体のバランス設計

  1. 低原価率の定番メニュー(ハイボールなど)を「稼ぎ頭」として位置づける
  2. 中原価率のカクテルを「主力商品」として幅広く展開する
  3. 高原価率のプレミアムメニューを「客単価アップ・話題性」の役割で少数配置する
  4. 全体の加重平均原価率が、目標水準(25〜30%程度)に収まっているか定期的に確認する

この記事のまとめ

  1. 利益率の高いメニューは、材料費が安く使用量の少ないシンプルな構成のものが多い。
  2. ハイボールやジンソーダなどの定番メニューは、原価率が低く「稼ぎ頭」になりやすい。
  3. 原価率シミュレーションは業界目安を参考にしつつ、必ず自店の実際の数字で計算する。
  4. 利益率の高いメニューは「魅力的に見せる」ことで、自然に選ばれる状態を作るのが理想。
  5. 原価率だけでなく、注文数や1杯あたりの利益額まで含めて総合的に判断する。
  6. 低原価率・中原価率・高原価率のメニューをバランス良く組み合わせることが重要。

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