
「誰にでも来てほしい」は、結局「誰にも刺さらない」
ターゲット設定を曖昧にしたまま開業すると、
メニュー・価格・内装すべてが中途半端になります。
この記事では、BARのターゲット設定の考え方と
具体的な決め方を解説します。
ターゲット設定がすべての起点になる理由
ターゲットが決まらないと、あらゆる意思決定がブレる
内装のテイスト、メニューの価格帯、BGMの選曲、
SNSの発信トーンまで、すべての判断基準は
「誰に向けた店なのか」から逆算されるべきものです。
ターゲット設定の切り口
| 切り口 | 具体例 |
|---|---|
| 年齢層 | 20代後半〜30代前半、40代以上の落ち着いた層など |
| 利用シーン | 一人飲み、デート、女子会、接待、記念日利用など |
| 来店動機 | 話したい、集中して飲みたい、非日常を味わいたいなど |
| 経済水準 | 客単価3,000円台のカジュアル層、8,000円以上のハイエンド層など |
| お酒への知識レベル | ビギナー向け、こだわりの強い上級者向けなど |
複数の切り口を掛け合わせて、解像度を上げる
「20代女性」だけでは漠然としています。
「20代後半の一人飲みに慣れていない女性が、
初めて一人でも入りやすいBAR」というように、
複数の要素を組み合わせることで具体性が生まれます。
ペルソナを具体化する
架空の「一人の人物」を思い浮かべると、判断がしやすくなる
年齢・職業・休日の過ごし方・お酒の好みなど、
一人の具体的な人物像(ペルソナ)を設定すると、
「この人なら喜ぶか?」という基準で判断できるようになります。
✅ ペルソナ設定に含めたい要素
- 年齢、性別、職業、居住エリア
- 普段の飲酒習慣、好きなお酒のジャンル
- BARに求めるもの(会話、静けさ、特別感など)
- 予算感(1回あたりいくらまで使えるか)
- どんなきっかけで来店するか(仕事帰り、記念日など)
ターゲットと立地の整合性
「BAR開業前に市場調査する方法」でも触れた通り、ターゲットは立地選定と密接に関わります。
- オフィス街なら、仕事帰りの一人飲み・接待需要を想定したターゲット設定が合いやすい
- 繁華街・歓楽街なら、複数人での利用、非日常感を求める層との相性が良い
- 住宅街に近いエリアなら、地域の常連客・近隣住民をメインターゲットにする設計もあり得る
「理想のターゲット」と「実際にそのエリアにいる客層」がズレていないか確認する
どれだけ魅力的なターゲット像を描いても、
物件のあるエリアにその客層が存在しなければ
絵に描いた餅になってしまいます。市場調査との整合性が重要です。
ターゲットと メニュー・価格の整合性
- ビギナー向けなら、分かりやすい定番メニューと丁寧な説明を重視する
- 上級者向けなら、オリジナルカクテルや希少な銘柄で専門性を訴求する(「BARのオリジナルカクテル戦略」も参照)
- 客単価は、ターゲット層が「気持ちよく払える」水準に設定する
- ターゲットの利用シーン(デート、一人飲みなど)に合わせて、席の配置・雰囲気も調整する
ターゲット設定でよくある失敗
❌ 陥りやすいパターン
- 「若い人にも年配の人にも」など、ターゲットを絞り切れない
- 自分が好きな客層と、実際に集まりやすい客層が一致していない
- ターゲット設定をしたが、内装・メニュー・接客に反映されていない
- 一度決めたターゲットを、開業後の状況に応じて見直さない
ターゲットは「一度決めたら変えない」ものではない
開業後、実際の客層データを見ながら、
当初のターゲット設定を柔軟に見直すことも重要です。
仮説として設定し、検証しながら磨いていく姿勢を持ってください。
この記事のまとめ
- ターゲット設定は、内装・メニュー・接客などすべての意思決定の起点になる。
- 年齢層・利用シーン・経済水準など、複数の切り口を掛け合わせて具体性を高める。
- 架空の人物像(ペルソナ)を設定することで、判断基準を明確にできる。
- ターゲットは立地選定と密接に関わり、市場調査との整合性を確認する必要がある。
- メニュー・価格帯もターゲットが「気持ちよく払える」水準に合わせて設計する。
- ターゲットは固定的なものではなく、開業後のデータを見ながら見直していくもの。
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