
「なんとなくこの価格で出してるけど、原価率は計算したことがない」
これ、経営者として一番危険な状態です。
原価率を把握していなければ、
利益が出ているメニューと出ていないメニューの区別すらつきません。
この記事では、BARのドリンク別の原価率の目安と、
正確な計算方法を解説します。
原価率の計算方法
原価率(%) = 原材料費 ÷ 販売価格 × 100
たとえば、原価200円のカクテルを1,000円で提供する場合、原価率は20%になります。
⚠️ 原価に含めるべき項目
- スピリッツ・リキュールなどのベース酒の使用量分の金額
- 割材(ソーダ、ジュース、フルーツなど)の金額
- ガーニッシュ(装飾用のフルーツ・ハーブなど)の金額
- 氷の使用コスト(見落とされがちだが厳密には原価の一部)
メニュー別の原価率目安
| メニュー | 原価率の目安 |
|---|---|
| ハイボール(ウイスキー30ml+ソーダ) | 15〜20%程度 |
| ジン&トニック | 18〜25%程度 |
| モヒート | 25〜35%程度(ミント・ライムなど生鮮食材を使うため) |
| ストレート提供(定番スピリッツ) | 20〜30%程度 |
| ストレート提供(プレミアムスピリッツ) | 25〜35%程度 |
| フレッシュフルーツカクテル | 30〜40%程度 |
| ワイン(グラス提供) | 25〜35%程度 |
| ビール(瓶・缶) | 25〜35%程度 |
| ノンアルコールカクテル | 15〜25%程度 |
※上記は一般的な目安であり、仕入れ価格・提供量・地域相場によって変動します
必ず自店の実際の仕入れ値・レシピに基づいて計算してください。
業界の目安はあくまで「検証の基準」として使うものです。
目標原価率の考え方
飲食業界全体では、原価率25〜30%程度が一つの目安とされる
ただし、ドリンク単体の原価率だけでなく、
フードを含めた全体の原価率、そして人件費・家賃を含めた
FLRコスト全体でバランスを見ることが重要です。
✅ 原価率設計の考え方
- 定番メニュー(ハイボールなど)は低原価率で「稼ぎ頭」にする
- 主力カクテルは中原価率で、メニューの中心に据える
- プレミアムメニューは高原価率でも、客単価アップ・話題性の役割を持たせる
- メニュー全体の加重平均原価率が、目標水準に収まっているか確認する
原価率が高くなりやすい落とし穴
⚠️ 見落としがちな原価率悪化の原因
- レシピが標準化されておらず、スタッフによって使用量にバラつきがある(「感覚での注ぎ」)
- ガーニッシュ・氷などの「隠れた原価」を計算に含めていない
- 廃棄・過剰仕込みによるロスが原価率に反映されていない
- 仕入れ価格の値上がりを、メニュー価格に反映できていない
「レシピ通りに作られているか」の検証が原価率管理の基本
どれだけ精密な原価計算をしても、
現場での提供量がレシピ通りでなければ意味がありません。
定期的な検証と、スタッフへの標準レシピの共有が欠かせません。
原価率を管理する仕組み
- 全メニューの標準レシピ(使用量・材料)を明文化する
- レシピに基づいた原価表を作成し、メニューごとの原価率を可視化する
- 仕入れ価格が変動した際、原価表を都度更新する
- POSレジ等のデータと連動させ、実際の売上構成と照らし合わせる
- 定期的に(月次など)全体の加重平均原価率をチェックする
この記事のまとめ
- 原価率=原材料費÷販売価格×100。氷やガーニッシュなど隠れた原価も含めて計算する。
- ハイボールは原価率15〜20%程度と低めで、稼ぎ頭になりやすいメニュー。
- フレッシュフルーツを使うカクテルは、原価率30〜40%程度とやや高めになりやすい。
- 業界目安の原価率25〜30%はあくまで参考値。自店の実際の数字で検証することが重要。
- レシピの標準化がされていないと、原価計算通りの利益が出ない原因になる。
- 原価表の作成とPOSデータとの照合を通じて、原価率を継続的に管理する仕組みを作る。
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