
「立地も家賃も気に入ったから、すぐ契約してしまった」
契約後に問題が発覚しても、原状回復や違約金で
大きな損失を被ることがあります。
この記事では、BAR開業で避けるべき物件の特徴と、
契約前に確認すべきポイントを整理します。
用途地域が飲食店営業に適していない物件
「駅から近くて安い」だけで判断すると危険
物件が所在する用途地域(都市計画法上の区分)によっては、
そもそも深夜営業や酒類提供飲食店としての営業に
制限がかかっている場合があります。
⚠️ 確認すべきポイント
- 用途地域が住居専用地域など、飲食店営業に制限がある区分ではないか
- 深夜酒類提供飲食店営業の届出が可能なエリアか(学校・保育所等の周辺は制限がある場合がある)
- 風営法上の営業許可・届出が必要な業態の場合、その地域で許可が下りるか
設備・構造上の問題がある物件
- シンクの設置スペースが確保できない、給排水管の引き込みが困難な物件(「BARに必要なシンクの基準」も参照)
- 電気容量が小さく、厨房設備や空調の増設に大きな追加工事が必要な物件
- 天井が低すぎる、梁の位置が悪く内装レイアウトの自由度が極端に低い物件
- 遮音性能が低く、防音対策に多額の追加費用がかかりそうな物件(「BARの防音対策は必要?」も参照)
「見た目の広さ」より「使える広さ」で判断する
図面上の坪数だけでなく、柱・梁・配管の位置によって
実際に使えるスペースは変わります。内装業者と一緒に
現地を確認してから判断するのが安全です。
契約条件に問題がある物件
⚠️ 契約書で必ず確認すべき項目
- 原状回復義務の範囲(スケルトン戻しが必要な場合、退去時の費用負担が大きくなる)
- 契約期間・更新条件(短すぎる契約期間は、開業直後の不安定要因になる)
- 造作譲渡料の有無と金額の妥当性(居抜き物件の場合)
- 家賃改定条項(将来的な家賃上昇リスクの有無)
- 保証金・敷金の償却条件(退去時にどれだけ戻ってくるか)
「スケルトン戻し」の原状回復義務は特に重い負担になりやすい
退去時に、内装を入居前の状態(スケルトン)まで
戻す義務がある契約は、閉店時の費用負担が非常に重くなります。
契約前に原状回復の範囲を必ず確認してください。
近隣・立地環境に問題がある物件
- 深夜の人通りがほとんどなく、視認性・動線が悪い立地
- 上下階・隣接テナントに早朝営業の店舗や住居があり、騒音トラブルのリスクが高い立地
- 競合が極端に少ない、または需要自体が薄いエリア(「BAR開業前に市場調査する方法」も参照)
- 治安面での不安がある、または夜間の街灯が少なく暗い立地
居抜き特有のリスクがある物件
- 前テナントの退去理由が不明、または経営不振による短期閉店が続いているテナント
- 残置設備の状態が悪く、実質的にすぐ買い替えが必要になる設備が多い
- 前テナントの営業許可が古い基準のままで、現行基準への改修コストがかさむ物件
- 近隣との過去のトラブル(騒音・匂いなど)が引き継がれている可能性がある物件
「なぜ空いているのか」を必ず確認する
好条件に見える物件ほど、空いている理由を
不動産会社に確認することが重要です。
前テナントの退去理由は、その物件のリスクを知る手がかりになります。
契約前の確認チェックリスト
この記事のまとめ
- 用途地域によっては、そもそも深夜営業や酒類提供飲食店としての営業が制限される場合がある。
- 設備・構造上の制約(電気容量、天井高、遮音性能など)は、想定外の追加工事費につながりやすい。
- 原状回復義務の範囲は、閉店時の費用負担を大きく左右する重要な契約条件。
- 立地環境は昼だけでなく、必ず夜間の状態を現地で確認する。
- 居抜き物件は、前テナントの退去理由や残置設備の状態を慎重に確認する。
- 好条件に見える物件ほど「なぜ空いているのか」を確認する姿勢が重要。
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