BARの固定費削減術|売上を増やさず利益を増やす方法

「売上を伸ばすことばかり考えていたら、固定費が膨らんでいた」

これ、経営が苦しくなる店に共通するパターンです。

売上アップは時間がかかりますが、固定費の見直しは
今日から着手できて、しかも効果が数字にすぐ反映されます。

この記事では、BAR経営における固定費の見直しポイントを項目別に解説します。

固定費と変動費の違いを理解する

固定費とは、売上の増減に関わらず毎月一定額発生する経費のことです。家賃・人件費(固定給部分)・水道光熱費の基本料金・通信費・保険料・リース料などが該当します。

固定費は「売上ゼロでも出ていくお金」

閑散期・低客数の日でも同じ額が発生し続けるため、
固定費が重いほど経営の安全域は狭くなります。
だからこそ、定期的な見直しが欠かせません。

家賃の見直し

  • 契約更新のタイミングで、周辺相場と比較し交渉の余地がないか確認する
  • 賃貸借契約の「フリーレント」「一定期間の減額」などの過去の条件を再確認する
  • 売上不振が続く場合、管理会社・オーナーに早めに相談する(滞納より先に交渉する方が印象が良い)
  • 物件規模自体が身の丈に合っているか、定期的に見直す
家賃交渉は「更新前」がベストタイミング

契約更新の1〜2カ月前から動き出すのが理想。
直前になるほど交渉の余地が少なくなります。

人件費の見直し

施策内容
シフトの最適化曜日・時間帯別の客数データをもとに、必要人数を再設計する
オーナー稼働の見直しワンオペ可能な曜日・時間帯を洗い出し、人件費を圧縮する
業務の仕組み化マニュアル化により、教育コストと採用の失敗リスクを下げる
多能工化少人数でも複数業務をこなせるスタッフ育成でシフトの柔軟性を上げる
人件費は「削る」より「最適化する」意識で

安易な人員削減はサービス品質の低下を招きます。
データに基づいた適正人数の再設計が本質的な削減策です。

水道光熱費の見直し

  • 製氷機・冷蔵庫などの主要設備を省エネ機種に切り替える(初期費用と回収期間を試算する)
  • 契約中の電力会社・プランを比較し、切り替えによるコスト削減余地を確認する
  • 営業時間外の待機電力(照明・空調の消し忘れ)をチェックリスト化する
  • LED照明への切り替えは、初期投資に対する回収が比較的早い施策のひとつ

通信費・サブスクツールの見直し

「なんとなく契約したまま」のサブスクが積み重なっている店は多い

POSレジ、予約システム、BGMサービス、会計ソフトなど、
月額課金のツールは棚卸しされないまま増えていく傾向があります。
半年に一度は契約一覧を洗い出し、使用頻度を確認してください。

✅ 見直しのチェックポイント

  • 使っていない、または重複している機能のサービスがないか
  • より安価なプランや、複数機能が統合されたツールへの一本化ができないか
  • 携帯電話・固定回線の契約プランが現在の利用実態に合っているか

保険・リース・ローンの見直し

  • 火災保険・賠償責任保険などの補償内容が過不足ないか、定期的に見直す
  • リース契約中の機材は、リース満了後に買取・再リースのどちらが得か比較する
  • 借入金の返済条件について、資金繰りが厳しい場合は早めに金融機関へ相談する(リスケジュールの相談も選択肢)

固定費削減で注意すべきこと

⚠️ やってはいけない削減

  • 接客品質に直結する人員を削りすぎて、顧客満足度が下がる
  • 安全・衛生に関わる設備投資(清掃・害虫対策など)を削る
  • 保険を削りすぎて、万が一のトラブル時に事業継続が困難になる
固定費削減は「守りながら削る」が原則

売上や顧客体験を犠牲にする削減は、
短期的な数字は改善しても長期的な経営を悪化させます。
削る前に「これは本当に不要な支出か」を必ず問い直してください。

この記事のまとめ

  1. 固定費は売上に関係なく発生し続けるため、定期的な見直しが経営の安全域を左右する。
  2. 家賃交渉は契約更新前の早めのタイミングで動くのが基本。
  3. 人件費は削るのではなく、データに基づいた適正人数への最適化を意識する。
  4. 水道光熱費・通信費・サブスクツールは半年に一度の棚卸しで無駄を見つけやすくなる。
  5. 保険・リース・ローンも定期的に条件を見直し、必要に応じて金融機関に相談する。
  6. 固定費削減は顧客体験や安全・衛生を犠牲にしない範囲で行うことが大前提。

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