
「BARの開業に補助金は使えないんですか?」
夜職・水商売系の業態は対象外だと思い込んでいる人が多い。
でも実際は、BARでも使える補助金・助成金は複数あります。
条件を知らずに諦めるのは単純に損です。
この記事では、BAR開業で実際に活用できる制度を
「補助金」「助成金」「自治体の創業支援」の3カテゴリに分けて整理します。
補助金と助成金の違いを理解する
「補助金」と「助成金」は、混同されがちですが所管も性質も違います。
| 項目 | 補助金 | 助成金 |
|---|---|---|
| 主な所管 | 経済産業省・中小企業庁・自治体 | 厚生労働省 |
| 審査 | 公募制・審査あり(落ちることがある) | 要件を満たせば原則受給できる |
| 目的 | 事業成長・生産性向上・販路開拓 | 雇用・働き方改革 |
| 入金タイミング | 経費を支払った後の後払い | 要件確認後 |
補助金・助成金は「開業前にもらえるお金」ではない
多くの制度は経費を立て替えたうえでの後払いです。
「補助金があるから自己資金は少なくて大丈夫」という考え方は危険。
自己資金と融資でまず資金計画を組み、補助金は後から戻ってくるお金として扱ってください。
BAR開業で使える代表的な補助金
💰 小規模事業者持続化補助金〈創業型〉
絶対チェック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 創業後一定期間内の小規模事業者(従業員5人以下のサービス業も対象) |
| 補助上限額 | 最大200万円程度(特例活用でさらに加算されるケースあり) |
| 補助率 | 2/3(要件により3/4) |
| 対象経費 | 店舗改装費、広告費、ウェブサイト制作費、備品購入費、POSレジ導入費など |
| 必要書類 | 経営計画書、事業支援機関確認書(商工会議所・商工会の確認が必須) |
採択実績のある使い道
・開業時のチラシ・ホームページ制作費
・客席改装、トイレ改装などの内装費
・POSレジ・キャッシュレス端末の導入費
BARでも「販路開拓」「生産性向上」に該当する支出であれば対象になり得ます。
⚠️ 申請の注意点
- 商工会議所・商工会が発行する「事業支援機関確認書」がないと申請自体ができない
- 確認書の発行締切は本申請の締切より数日早いことが多い(逆算して動く)
- 開業から日が浅いほど、事業実態の説明を丁寧に行う必要がある
💻 デジタル化・AI導入補助金
あると有利
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | ITツールを導入する中小企業・小規模事業者(個人事業主含む) |
| 補助上限額 | 数十万円〜450万円程度(枠により変動) |
| 補助率 | 1/2〜4/5(インボイス対応類型は補助率が高め) |
| 対象経費 | POSレジシステム、会計ソフト、予約管理システムなど |
| 注意点 | 登録済みの「IT導入支援事業者」経由での導入が必須 |
BARのPOSレジ・会計ソフトは補助対象になりやすい
Squareのような決済端末そのものは対象外のケースが多いが、
連携する会計・予約・顧客管理システムの導入費が対象になることがある。
IT導入支援事業者に事前相談してから機種を決めるのが安全。
自治体独自の創業支援制度
国の制度以外に、都道府県・市区町村が独自に設けている創業支援もあります。地域によって内容が大きく異なるため、必ず自分の開業予定エリアで確認してください。
🏙️ 東京都創業助成事業
代表例
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 都内で創業予定、または創業後5年未満の中小企業者・個人事業主 |
| 助成上限額 | 最大300〜400万円程度(年度により変動) |
| 助成率 | 経費の2/3 |
| 対象経費 | 賃借料、人件費、広告宣伝費、専門家指導費など |
| 審査 | 創業計画書の提出+面接審査あり |
面接審査があるからこそ、事業計画書の完成度が重要
自治体系の助成金は書類だけでなく面接での説明力も見られます。
「なぜこのコンセプトなのか」「収支の根拠は何か」を
自分の言葉で説明できるよう準備しておくこと。
✅ 他にもチェックすべき自治体系制度
- 大阪府「大阪起業家グローイングアップ事業」など府県独自の創業助成
- 市区町村レベルの小規模な創業支援金(数十万円規模だが自己資金負担が軽い)
- 女性・若者・シニア創業者向けの優遇枠(自治体によって存在)
補助金・助成金を使うときの注意点
❌ よくある誤解
- 「申請すれば必ずもらえる」→補助金は審査落ちがある。助成金でも要件を満たさなければ不可
- 「開業前に現金でもらえる」→ほぼ全て経費を支払った後の後払い
- 「収入扱いにならない」→補助金・助成金は経理上「収入」。法人税・所得税の対象になる
⚠️ 資金計画上の注意
- 入金まで申請から数カ月〜1年かかることがある。当てにして資金繰りを組まない
- 対象経費・対象外経費の線引きが細かい。契約前に必ず対象かどうか確認する
- 制度は毎年内容が変わる。開業予定年度の最新の公募要領を必ず確認する
補助金・助成金は「資金計画のメイン」にしてはいけない
あくまで自己資金・融資で計画した資金繰りを、後から軽くするための制度。
これを前提に開業資金を計算すると、不採択だった場合に資金不足に陥ります。
申請までの流れ
- 開業エリア・業態で使える制度を洗い出す
- 商工会議所・商工会、または自治体の窓口に事前相談する
- 経営計画書・創業計画書を作成する(融資の事業計画書と共通する部分が多い)
- 必要な確認書・証明書を期限内に取得する
- 公募要領に沿って申請書類一式を提出する
- 採択後、対象経費を実際に支払う
- 実績報告書を提出し、補助金・助成金が入金される
情報収集の方法
- ミラサポplus:中小企業庁運営。地域・条件別に補助金を検索できる
- 管轄の商工会議所・商工会:小規模事業者持続化補助金の相談窓口。地域の他制度も教えてもらえる
- 開業予定の都道府県・市区町村の産業振興課:自治体独自の創業助成情報はここが一番早い
- 日本政策金融公庫の窓口:融資相談のついでに補助金情報を聞けることも多い
この記事のまとめ
- 補助金は審査制で後払い、助成金は要件を満たせば原則受給できる。
- 小規模事業者持続化補助金〈創業型〉はBAR開業でも対象になり得る代表的な制度。
- デジタル化・AI導入補助金はPOSレジ・会計システム導入で使える可能性がある。
- 自治体独自の創業助成(東京都創業助成事業など)は地域差が大きいので個別確認が必須。
- 補助金・助成金は「資金計画のメイン」にせず、自己資金・融資を軸に計画すること。
- 制度は年度ごとに内容が変わるため、開業予定年度の最新情報を必ず確認する。
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