
「看板代は数万円くらいだと思っていた」
内装費や設備費に目が行きがちで、看板の予算を後回しにすると、
開業直前に資金が足りなくなることがあります。
「BARの看板デザインで集客は変わる?」ではデザインの考え方を解説しましたが、
この記事では費用面に絞って、種類別の相場と追加コストを整理します。
看板費用の内訳
看板費用は、一般的に「デザイン費」「製作費(本体)」「施工(設置工事)費」の3つで構成されます。
袖看板を例にした内訳の目安
本体が3万〜25万円、デザイン費が1万〜5万円、施工費が5万〜12万円程度とされています。
高所作業車などを使う設置工事は、スタンド型より施工費が高くなりやすい点に注意が必要です。
種類別の費用相場
※看板の費用は、サイズ・素材・照明の有無・設置場所で大きく変動します。
情報源によっても幅があるため、以下は「検討時の目安」として捉えてください。
| 種類 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| スタンド(A型)看板 | 1万円台〜15万円程度 | 手軽に設置・変更できる店頭のサブ看板 |
| ウィンドウシート | 数万円〜15万円程度 | ガラス面の大きい路面店で活用される |
| 袖看板(突き出し看板) | 10万〜40万円程度が中心 | 通りからの視認性が高く、BARで定番 |
| ファサード(壁面)看板 | 15万〜80万円程度が中心 | 店の顔となるメイン看板 |
| LEDチャンネル文字など高仕様 | 30万〜150万円程度 | 夜間の存在感・高級感を出しやすい |
主な根拠となる情報は次の通りです。
- 袖看板10〜40万円、ファサード15〜80万円、A型1万円〜、LEDチャンネル文字30〜150万円が目安とされ、ファサード+袖+A型という定番構成なら総額20〜80万円が中心帯
- 壁面看板は10万〜100万円、袖看板は8万〜50万円、立て看板は3万〜15万円、電飾・LED看板は15万〜200万円と幅広く示されている
「幅が大きい」こと自体が、予算を組む上での最大の注意点
同じ「袖看板」でも、素材・サイズ・照明の有無で
価格は大きく変わります。必ず複数社から、
同じ条件で見積もりを取って比較してください。
(「BAR内装業者の選び方」の相見積もりの考え方も参考になります)
BARの構成パターン別の総額イメージ
※以下は、上記の相場の幅をもとにした編集部の考え方の例です。
実際の金額は、物件・仕様・業者によって異なります。
| パターン | 構成の例 | 総額のイメージ |
|---|---|---|
| コストを抑えた構成 | A型スタンド+ウィンドウシート(または簡易な袖看板) | 数万円〜30万円前後 |
| 標準的な構成 | ファサード+袖看板+A型スタンド | 20万〜80万円程度 |
| こだわり構成 | LEDチャンネル文字+袖看板+照明演出 | 100万円を超える場合もある |
BARは夜の視認性が命。「照明の有無」で費用が大きく変わる
昼間営業が中心の業態と違い、BARは夜に見つけてもらうための看板です。
内照式・LEDなどの照明付き看板は、価格が上がる一方で、
集客面での効果が大きい部分でもあります。優先順位をつけて予算配分してください。
(「BARの照明計画の基本」も参照)
見落としがちな追加コスト
⚠️ 製作費・施工費以外にかかるお金
- 屋外広告物条例に基づく許可申請・更新費用:自治体によって、許可の取得・更新に手数料などが発生する場合がある(「BARの看板デザインで集客は変わる?」も参照)
- 定期点検・メンテナンス費:落下事故などを背景に、点検の義務・要請が厳しくなっている
- 電気代:内照式・LED看板は、毎月のランニングコストになる
- 表示面の貼替え・修繕費:A型スタンドの表示面は2〜3年、ウィンドウシートは3〜5年での貼替えが目安
- ビルオーナーへの掲出料・承諾関連費用:雑居ビルの共用部に案内板を出す場合など
看板は作って終わりではなく、許可更新・点検・電気代・貼替えが積み上がり、10年トータルでは初期費用の1.5〜2倍になるという試算もあります。
「初期費用」だけでなく「10年で見たトータルコスト」で判断する
安く作っても、劣化が早く貼替えが頻繁に必要になれば、
結果的に高くつくことがあります。
耐用年数とメンテナンス費を含めて比較してください。
費用を抑える方法
- すべてを新品・高仕様にしない:メイン看板(ファサードor袖)に予算を集中し、サブ看板は簡易なものにする
- 居抜き物件の看板を再利用・上書きする:既存の看板枠を活かして、表示面だけ変更する(後述)
- デザインをシンプルにする:複雑なデザイン・特殊素材ほど費用が上がる
- A型スタンドから始める:開業時は最小構成で始め、売上が安定してから看板を追加する
- 内装工事と同じ業者に依頼する:まとめて発注することで調整がしやすくなる場合がある(「BARの設備費用を抑えるコツ」も参照)
「削ってはいけない看板」と「後から足せる看板」を分ける
通りからの発見に直結する袖看板・入口まわりは
開業時に優先して整え、A型スタンドなどのサブ看板は
後から追加する、という分け方が現実的です。
見積もり時のチェックポイント
- 含まれる範囲:デザイン費・製作費・施工費・申請代行費がそれぞれ含まれているか
- 電気工事の扱い:内照式の場合、電気配線工事が別途費用になっていないか
- 許可申請の代行:屋外広告物の許可申請を、業者が代行してくれるか(費用含む)
- 保証・メンテナンス:設置後の不具合対応、保証期間の有無
- 工期:オープン日から逆算して間に合うか(許可取得に時間がかかる場合がある)
- 貸主・管理会社の承諾:設置位置・サイズ・照明の可否を、事前に確認できているか(「BAR物件契約前のチェックポイント」も参照)
居抜き物件の看板を引き継ぐ場合
- 前テナントの看板が残っている場合、撤去費用・再利用の可否を確認する
- 看板枠・電気配線を活かして、表示面のみ貼り替える方法でコストを抑えられる場合がある
- 前テナントの屋外広告物の許可が、そのまま引き継げるかは自治体によって扱いが異なるため、事前に確認する(「BARの居抜き譲渡で失敗しない方法」も参照)
- 老朽化した看板は、落下リスクがあるため、安全性の確認が必須
この記事のまとめ
- 看板費用は「デザイン費」「製作費」「施工費」で構成され、種類・仕様で大きく変動する。
- 袖看板は10万〜40万円程度、ファサード看板は15万〜80万円程度が中心で、定番構成の総額は20万〜80万円程度が目安。
- 夜の視認性が重要なBARでは、照明付き看板の費用対効果を含めて予算配分を考える。
- 許可更新・点検・電気代・貼替えなど、初期費用以外のコストが10年で積み上がる点に注意する。
- メイン看板に予算を集中し、サブ看板は後から足すなど、優先順位をつけてコストを抑える。
- 見積もりでは、含まれる範囲・許可申請の代行・保証内容・貸主の承諾を必ず確認する。
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